公開日:2026年10月16日
「医療法人を設立したいけれど、どのような書類が必要なのか」
「診療を続けながら、すべて自分で準備できるだろうか」
「行政書士に依頼する場合も、先に書類をそろえる必要があるのか」
医療法人化を検討すると、このような疑問が出てきます。
医療法人設立の書類には、法人の仕組みを定めるもの、診療所の財産や契約を確認するもの、設立後の事業計画を示すものなどがあります。
大切なのは、書類を集めることと、申請書類を作成することを分けて考えることです。
今回は、東京都で個人診療所を医療法人社団へ移行する場合を想定し、主な必要書類と準備の進め方を解説します。
設立認可申請では、主に次のような書類を準備します。
・法人の基本事項に関する書類
・財産や負債に関する書類
・役員・社員に関する書類
・診療所の施設や契約に関する書類
・設立後の事業計画や予算に関する書類
必要となる書類は、法人の形態、拠出する財産、借入金やリースの有無、診療所の所有・賃貸状況などによって異なります。
この記事で紹介するものは主な例です。実際の申請では、東京都の最新の手引と必要書類一覧表に沿って、個別に確認します。
医療法人の設立認可申請書のほか、定款や設立総会議事録などを作成します。
定款には、法人の名称、目的、事務所や診療所、社員・役員、会議の運営など、法人の基本的なルールを定めます。
設立総会議事録は、法人の設立に向けて決定した事項を記録する書類です。
ひな形に法人名を入れるだけで完成するものではありません。役員・社員の構成や財産の扱いなど、実際の設立内容と一致するように作成する必要があります。
医療法人にどのような財産を引き継ぐのかを整理し、財産目録や明細書などを作成します。
その確認には、例えば次のような資料を使います。
どの資料が必要になるかは、法人へ引き継ぐ財産・負債の内容によって異なります。
特に、個人診療所の借入金やリース契約は、法人化すれば自動的に法人へ移るわけではありません。引継ぎの可否や条件について、金融機関・リース会社などへの確認が必要になる場合があります。
税務上の扱いは税理士と連携しながら整理します。
法人の運営に関わる理事・監事・社員について、名簿や履歴書、就任承諾書などを準備します。
ここでいう「社員」は、診療所で働く従業員ではなく、社員総会で法人の意思決定に参加する構成員です。
まず、誰がどの立場で法人に関わるのかを決め、その内容に沿って書類を作成します。
ご本人に記入や署名などをお願いする書類もあるため、候補者への説明や依頼は余裕を持って進めましょう。
役員・社員の構成については、「医療法人設立の要件とは?個人診療所との違いを行政書士が解説」もご覧ください。
現在の診療所について、施設の概要や使用関係などを確認します。
賃貸物件で診療している場合には、まず現在の賃貸借契約書を確認します。契約名義の変更や法人による使用について、貸主との調整が必要になることがあります。
自己所有の建物を使用している場合も、所有者と法人との関係を整理する必要があります。
診療所の住所、契約上の名義、建物の使用範囲などが、申請書類の記載と一致しているかも確認します。
設立後の事業計画書や予算書なども準備します。
これらを作成するため、現在の診療所の収入・支出、職員体制、今後の診療計画などを確認します。
例えば、次のような資料があると整理を進めやすくなります。
過去の数字をそのまま転記するのではなく、法人化後の役員報酬や費用、事業の見通しなども踏まえて検討します。
行政書士に依頼する場合も、現在の診療所の状況を確認するための資料は必要です。
一方、定款、設立総会議事録、財産目録、申請書類などについては、提供いただいた資料や打合せの内容に基づき、行政書士が作成を支援できます。
院長には、主に次のようなことをお願いします。
どの資料をいつ用意すればよいかは、設立内容に応じてご案内します。
すべての書類をそろえてから相談する必要はありません。まず手元にある資料を確認し、不足するものや調整が必要な事項を整理するところから始められます。
医療法人設立は、書類を作成するだけでなく、財産・契約・役員構成・事業計画を整理しながら進める手続きです。
すぎばやし行政書士事務所では、必要資料のご案内、設立認可申請書類の作成、東京都の審査に伴う補正対応などをサポートします。
認可後の法人設立登記は司法書士と連携し、ご希望に応じて、保健所への診療所開設手続きや厚生局への保険医療機関指定に関する手続きも支援します。
「何から集めればよいか分からない」
「次回の申請に向けて準備を進めたい」
「診療を続けながら手続きを任せたい」
このような段階からご相談いただけます。ご依頼の範囲と費用は、事前にご説明します。
医療法人設立サポートについてはこちら
準備から認可後までの流れについては、「医療法人設立にはどのくらいかかる?東京都の申請スケジュールと準備の流れ」をご覧ください。
当事務所は新宿区高田馬場を拠点に、新宿区・豊島区・中野区・杉並区・練馬区・世田谷区、調布市・府中市・稲城市・多摩市など東京西部をはじめ、東京都内を中心に医療法人設立のご相談に対応しています。
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参考:東京都保健医療局「医療法人設立の手引(令和8年6月版)」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/hojin/tebiki2026