公開日:2026年9月23日
医療法人化を検討するとき、
「手続きを始めてから、実際に医療法人になるまでどのくらいかかるのか」
は、特に気になるポイントではないでしょうか。
医療法人化を検討するタイミングや、設立前に確認しておきたいポイントについては、こちらの記事でも解説しています。
医療法人は、株式会社のように登記だけですぐ設立できるものではありません。
東京都で医療法人を設立する場合には、まず東京都の設立認可を受ける必要があります。さらに、認可後には法人設立登記、診療所の開設者変更に伴う手続き、保険医療機関指定に関する手続きなどが続きます。
そのため、希望する法人化時期から逆算して、早めに全体のスケジュールを組むことが重要です。
東京都では、医療法人設立認可申請を年2回受け付けています。
令和8年度の第1回は、事前審査書類(仮申請)の受付期間が2026年8月31日から9月4日まで、認可書交付は2027年2月下旬予定です。
第2回は、仮申請の受付期間が2027年3月11日から3月17日まで、認可書交付は2027年8月下旬予定です。
つまり、仮申請から認可書交付までだけでも、おおむね5〜6か月程度を見込む必要があります。
ただし、これは「準備を始めてから5〜6か月」という意味ではありません。
実際には、その前に設立内容を整理し、必要書類を準備する期間が必要です。
医療法人設立では、申請前にさまざまな事項を整理します。
たとえば、次のような内容です。
東京都は、申請時に必要書類が不足していたり、建物の利用権限や設備資金などが確認できなかったりする場合には、申請を受け付けられない場合があると案内しています。
また、申請書提出後の申請事項の変更は原則として認められないため、設立総会までに十分に内容を検討しておく必要があります。
そのため、申請受付期間が近づいてから慌てて準備するのではなく、仮申請より前の準備期間を十分に確保することが大切です。
東京都では、令和8年度第1回受付分から、医療法人設立認可の仮申請について「東京都医療法人情報支援システム」を利用したオンライン提出が原則となっています。
システム利用には事前登録が必要で、東京都は利用登録に5営業日程度かかるとしており、余裕をもった申請を求めています。
行政書士が代理申請する場合にも、設立代表者と代理人双方のID・パスワード登録や委任登録が必要です。
この点からも、受付期間の直前ではなく、早めに準備を始めることが重要です。
東京都で医療法人を設立する場合、大きく分けると次のような流れになります。
事前準備
↓
設立総会
↓
設立認可の仮申請・事前審査
↓
補正対応
↓
本申請
↓
医療審議会
↓
設立認可・認可書交付
↓
法人設立登記
↓
診療所の開設者変更に伴う手続き
↓
保険医療機関指定に関する手続き
ここで重要なのは、設立認可がゴールではないという点です。
認可後も、実際に個人診療所から医療法人へ切り替えるまでには複数の手続きがあります。
個人で開設していた診療所を医療法人へ切り替える場合、開設者が個人から法人へ変更されます。
そのため、法人設立登記後には保健所関係の手続きを行い、保険診療を継続する場合には、関東信越厚生局へ保険医療機関指定に関する手続きを行います。
保険医療機関の指定は、申請者から特段の希望がない限り、原則として毎月1日付けで行われます。
また、一定の要件を満たす開設者変更などについては、遡及指定の取扱いがあります。2026年9月1日以降は新しい通知に基づく運用となっているため、法人化の日程を決める際には最新の取扱いを確認する必要があります
医療法人設立では、
「2月下旬に認可予定だから、3月1日から法人にしよう」
というように、認可予定日だけで法人化の日を決めるのは避けた方がよいでしょう。
認可後には登記があり、その後に診療所と保険医療機関の切替えがあります。
さらに、診療所の賃貸借契約、医療機器のリース、金融機関との契約、従業員関係、各種取引契約などについても、法人化に伴う対応が必要になる場合があります。
そのため、
「いつ認可されるか」ではなく、「いつから医療法人として診療を開始したいか」
を起点にして、逆算して準備することが重要です。
東京都の令和8年度スケジュールでは、仮申請から認可書交付までだけで、おおむね5〜6か月程度です。
これに、
が加わります。
そのため、医療法人化を具体的に考え始めたら、まず希望する時期と次回の申請受付時期を照らし合わせ、早めに全体のスケジュールを確認することが重要です。
診療所の状況や契約関係によって準備期間は異なるため、「何か月あれば必ず設立できる」と一律に考えるのではなく、個別に確認する必要があります。
東京都での医療法人設立手続きや、当事務所のサポート内容については「東京都の医療法人設立」ページをご覧ください。
医療法人設立には、想像以上に長い準備期間が必要になることがあります。
特に東京都では、設立認可申請の受付時期が決まっているため、タイミングを逃すと法人化の予定そのものを見直す必要が生じる場合があります。
ポイントは、
申請時期から考えるのではなく、希望する法人化時期から逆算すること
です。
すぎばやし行政書士事務所では、医療法人設立について、事前のスケジュール確認から設立認可申請書類の作成、東京都との事前審査・補正対応、認可後の診療所開設や保険医療機関指定に関する手続きまで、一連の流れを踏まえてサポートしています。
新宿区高田馬場を拠点に、東京都内を中心に医療法人設立・クリニック開設に対応しています。
医療法人化を検討されている段階でも、お気軽にご相談ください。