公開日:2026年9月19日
「将来、認知症などで自分で契約や財産管理をすることが難しくなったらどうしよう」と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。元気なうちに将来に備える方法の一つとして「任意後見制度」があります。
一方、高齢者の入院や施設入居では「身元保証」が求められることもあります。
任意後見と身元保証は、どちらも老後の安心に関係するものですが、その役割は異なります。
今回は、任意後見の基本的な仕組みと身元保証との違い、老後に備える際のポイントについて解説します。
任意後見制度とは、将来、判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ自分が選んだ人に、財産管理や契約などを行ってもらうための制度です。
本人に十分な判断能力があるうちに、将来任せたい事務の内容を決め、任意後見受任者との間で公正証書による任意後見契約を締結します。
その後、本人の判断能力が不十分になったときに、家庭裁判所が任意後見監督人を選任することで、任意後見契約の効力が生じます。
任意後見契約では、たとえば次のような事務を委任することが考えられます。
・預貯金などの財産管理
・各種支払い
・介護サービスに関する契約
・施設入居に関する契約
・医療や福祉サービスに関する契約手続き
・行政機関などへの各種手続き
どこまで任せるのかは、ご本人の希望や生活状況などに応じて契約内容を検討します。
ただし、任意後見人の権限には範囲があります。たとえば、医療行為そのものについて本人に代わって同意する権限が当然に認められるわけではありません。
任意後見と身元保証は、目的と役割が異なります。
任意後見は、本人の判断能力が低下した後に、契約で定めた範囲で財産管理や契約などの法律行為を支援する制度です。
一方、身元保証は、入院や高齢者施設への入居などの際に求められることがあり、緊急時の連絡や入退院・施設入居時の支援など、生活上のさまざまな場面に関係します。
そのため、任意後見契約を結んでいれば身元保証に関するすべての問題が解決するわけではありません。また、身元保証だけで、判断能力が低下した後の財産管理や法律行為をすべて代行できるわけでもありません。
「身元保証について詳しくはこちら」
任意後見契約は、ご本人に十分な判断能力があるうちに締結しておく必要があります。
そのため、「まだ元気だから必要ない」と考えるのではなく、元気なうちに、将来どのような生活を送りたいのか、誰にどのようなことを任せたいのかを考えておくことが大切です。
また、老後の備えは任意後見だけで完結するとは限りません。
財産管理、身元保証、遺言、死後の手続きなどについても、ご本人の家族関係や財産状況、希望に応じて検討していくことが大切です。
任意後見は、基本的に本人が生きている間の財産管理や契約などを支援するための制度です。
一方、遺言は、亡くなった後に財産を誰にどのように承継させるかなどを定めておくものです。
「生前の生活をどのように支えてもらうか」と「亡くなった後をどうするか」は分けて考え、必要に応じてそれぞれ準備しておくことが重要です
「遺言作成について詳しくはこちら」
すぎばやし行政書士事務所では、将来の生活に不安をお持ちの方について、現在の家族関係や財産状況、ご本人の希望を伺いながら、老後に必要となる備えを一緒に整理します。
任意後見だけでなく、身元保証、財産管理、遺言、死後の手続きなども含め、「自分の場合は何を準備しておけばよいのか」という段階からご相談いただけます。
すぎばやし行政書士事務所は、新宿区高田馬場を拠点に、新宿区・豊島区・中野区・杉並区・練馬区・世田谷区をはじめ、調布市・府中市・稲城市・多摩市など、東京西部を中心に老後の備え・身元保証に関するご相談に対応しています。
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老後の備えについて「何から始めればよいのか分からない」という方も、お気軽にご相談ください。