公開日:2026年10月5日
相続手続きを始めるとき、「相続人は家族の誰なのか、分かっているから大丈夫」と思われるかもしれません。しかし、預貯金の解約や遺産分割協議などでは、家族の認識だけでなく、戸籍をたどって相続関係を確認する必要があります。
相続人調査では、亡くなった方の戸籍を集め、出生から死亡までのつながりを確認し、相続人となる方を調べます。この記事では、戸籍を集める流れと、確認の際に気を付けたい点を説明します。
遺産分割協議は、相続人全員で行う必要があります。後から別の相続人が分かった場合、協議を進め直さなければならないことがあります。
また、銀行や証券会社などの相続手続きでも、亡くなった方と相続人の関係を確認する書類が求められます。そのため、財産の分け方を話し合う前に、誰が相続人になるのかを戸籍で確認しておくことが大切です。
相続手続き全体の順番については、「相続手続きは何から始める?亡くなった後の流れと期限を行政書士が解説」でも紹介しています。
まず、亡くなった方の死亡の記載がある戸籍を取得します。そこから一つ前の戸籍へとさかのぼり、出生までつながる戸籍を確認します。
結婚や転籍、戸籍の作り替えなどによって、一人の方の記録が複数の戸籍に分かれていることがあります。現在の戸籍や死亡時の戸籍を一通取得するだけでは、出生までの経過が確認できない場合があります。
次に、戸籍に記載された家族関係をたどり、相続人となる方を確認します。必要な戸籍の範囲は、子がいる場合、子がいない場合、兄弟姉妹が相続人となる場合など、家族関係によって異なります。
特に確認したいのは、戸籍が途中で途切れていないかという点です。前の戸籍へ移った理由や日付を見ながら、出生から死亡までつながっているかを確かめます。
また、相続人になるはずだった方が先に亡くなっている場合には、その方の子が代わって相続人になる「代襲相続」が生じることがあります。兄弟姉妹が相続人となる場合も、亡くなった方の兄弟姉妹を確認するために、調査する戸籍が増えることがあります。
戸籍上のつながりが複雑なときは、家族関係を図に整理しながら確認すると、見落としを防ぎやすくなります。
2024年3月から、本人や配偶者、父母・祖父母、子・孫などの戸籍証明書を、本籍地以外の市区町村の窓口でも請求できる広域交付が始まりました。
ただし、広域交付は請求できる人や取得方法に制限があります。郵送や代理人による広域交付の請求はできません。また、兄弟姉妹の戸籍など、広域交付だけでは必要な書類をそろえられない場合もあります。取得する前に、必要な戸籍の範囲と請求方法を確認しましょう。
戸籍を集めたら、誰が法定相続人になるのかを確認し、相続関係を整理します。相続手続きを複数の金融機関などで進める場合には、戸籍をもとに「法定相続情報一覧図」を作成し、法務局の認証を受ける方法もあります。
一覧図の写しを利用できれば、手続き先ごとに戸籍一式を提出する負担を軽くできる場合があります。ただし、利用できる書類や追加で必要な書類は、手続き先にも確認が必要です。
相続人調査は、戸籍を集めるだけでなく、記載を読み取り、相続関係をつなげて確認する作業です。特に、兄弟姉妹や甥・姪が関係する相続では、必要な戸籍の範囲が広がることがあります。
すぎばやし行政書士事務所では、相続人調査のための戸籍収集や相続関係の整理、法定相続情報一覧図の作成などをサポートしています。相続手続き全体のご相談については、「相続手続き」のページもご覧ください。
当事務所は新宿区高田馬場を拠点に、新宿区・豊島区・中野区・杉並区・練馬区・世田谷区をはじめ、調布市・府中市・稲城市・多摩市など東京西部を中心にご相談を承っています。詳しくは「対応エリア」をご覧ください。